HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「葵の相手が決めるのは貴方じゃないでしょ?葵でしょ?本当に、そう言う所…お父さんにそっくりよ…瓜生」

「俺は別に…葵の為に言ってやってるんだ…俺のあの頑固親父を一緒にするなっ」

兄は父と一緒にされ、向きに怒った。

「葵…貴方の信じた道を行けば、いいのよ…」

「お母さん!?」

「葵…貴方には今まで隠していたけど…お母さんね…実はお父さんの所に帰ろうと思うの」

「えっ?」

「母さん!!?折角あの頑固親父と離婚したのに…わざわざ帰るのか?」

私は兄と顔を合わせて驚いた。

「そうね…確かに…お父さんは頑固で融通は利かないわ…でも・・・瓜生が出て、葵と私が出て行って…四人で住んでいた家で…今は一人で暮らしてるのよ…近所の金城さんから連絡あったの…体調崩して…入院してるって」




「自業自得だ。散々、母さんを自分の意のままして…俺達だって…当然の報いだ」

厳格な父の元で育てられた兄。
東京の大学で法学を勉強して弁護士になりたいと言った兄に父は猛反対した。
跡取りとして農家を継げと。

でも、兄は父に猛反発して、勘当同然で東京に出て、そのまま弁護士になり、設楽弁護士の養子になった。









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