HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
搭乗する飛行機は『エンペラー航空841便ロンドン行』のビジネスクラス。

搭乗手続きを済ませ、第三ターミナルにある四階のラウンジで搭乗の時間を待っていた。

一番奥にあるシックな雰囲気の待合。

「本日の占いのラッキーカラーはブルーか…」

俺はスマートフォンで『本日の占い』を見た。
でも、時刻はもう夕方。
『本日の占い』の見るのは毎日のルーティンだった。しかし今日はそんな悠長な時間もなく、確認を怠ってしまった。
ふと全面硝子の向こうに見える外を見た。
夕映えに染まった滑走路は宝石を散りばめたように輝いていた。
飛び立っていく機体をも黄金色に染め、そのまま空の彼方へと消えていく。

「そろそろ時間ですよ。副社長」
「そうだな…」



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