HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
ジンジャークッキー

充斗side~

チャペルの視察も終え、施設に戻る道中。
柏原が俺の元に戻って来た。

「何をしていたんだ?」

「申し訳ありません…」

息を切らせながら柏原は返した。

「その手に持ってるモノは何だ?」

「あ…これは…社長…葵さんにハンカチを貸したそうですね…ハンカチとお礼のクッキーが入っています」
「・・・葵に会っていたのか??」

「はい…」

「ふうん」

一通り、視察を終えて早々に本社ビルに戻った。
俺の応接ソファに腰を下ろし、背中をそのまま靠れかけた。
「柏原お前…俺に隠れて…葵とコンタクト取ってるのか?」

「え、あ・・・いえ・・・まぁ・・・」

柏原は歯切れの悪い返答した。

「お前が俺と葵を別れさせたのは事実。責任を感じているんだろ?何かと償いをしたくなる…そうなんだろ?」

「社長の仰る通りです」

「でも・・・葵は人妻だ。慰謝料も払い込んだ。
余り、彼女には構うな…御主人である水瀬さんが困る…」

「社長…」

「コーヒーを淹れろっ。柏原」

「承知しました」


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