耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
[1]
ダイニングテーブルの上に、鏡合わせのように並べられた箸と茶碗。それを挟んで向かい合うのは、美寧と怜。
いつもの夕食風景だ。
二人そろって「いただきます」をした後、美寧はさっそく揚げたての銀杏がんもを箸に取り、生姜醤油の入った豆皿に少しだけ浸けてから、パクリとかぶりついた。
「あ、あふあふっ……」
「大丈夫ですか?ミネ」
怜は箸を持つ左手を宙で止め、美寧に訊く。
「大丈夫!がんもアツアツふわふわ~!すごくおいしいよ、れいちゃん」
「それは何よりです。美寧の作った春菊のごま和えも美味しいですよ」
「ほんと?甘すぎない?大丈夫?」
「はい。甘さも程良くて、とても美味しいです」
「よかったぁ……」
秋刀魚の塩焼き、銀杏がんも、春菊のごま和え、きのこの味噌汁、そして炊きたての新米ご飯。
それが今日の献立だ。
怜の手作りのがんもには、数日前に研究室の博士生竹下からお裾分けで貰った銀杏がたっぷり入っている。朝から水で戻しておいた乾燥ひじきと干し椎茸も入っているから食べごたえもある。なにより揚げ立てなのが良い。
外側のカリッと感と中側のふわふわ感の違いがたまらなくて、美寧は熱々のうちにそれを一つ食べきってしまった。
大学へ仕事に行っている怜の帰りを待つ間、最近では簡単なものなら一品くらい用意できるようになってきた。
春菊の胡麻和えもその一つ。お弁当作りで覚えた“ほうれん草のごま和え”の応用編として、作ってみたのだ。
怜が買ってくれたスマホは、こんな時にも役に立つ。自分でも作れそうなレシピを検索して、前もって怜に作ってみてもよいか訊いてみることも多くなった。
ダイニングテーブルの上に、鏡合わせのように並べられた箸と茶碗。それを挟んで向かい合うのは、美寧と怜。
いつもの夕食風景だ。
二人そろって「いただきます」をした後、美寧はさっそく揚げたての銀杏がんもを箸に取り、生姜醤油の入った豆皿に少しだけ浸けてから、パクリとかぶりついた。
「あ、あふあふっ……」
「大丈夫ですか?ミネ」
怜は箸を持つ左手を宙で止め、美寧に訊く。
「大丈夫!がんもアツアツふわふわ~!すごくおいしいよ、れいちゃん」
「それは何よりです。美寧の作った春菊のごま和えも美味しいですよ」
「ほんと?甘すぎない?大丈夫?」
「はい。甘さも程良くて、とても美味しいです」
「よかったぁ……」
秋刀魚の塩焼き、銀杏がんも、春菊のごま和え、きのこの味噌汁、そして炊きたての新米ご飯。
それが今日の献立だ。
怜の手作りのがんもには、数日前に研究室の博士生竹下からお裾分けで貰った銀杏がたっぷり入っている。朝から水で戻しておいた乾燥ひじきと干し椎茸も入っているから食べごたえもある。なにより揚げ立てなのが良い。
外側のカリッと感と中側のふわふわ感の違いがたまらなくて、美寧は熱々のうちにそれを一つ食べきってしまった。
大学へ仕事に行っている怜の帰りを待つ間、最近では簡単なものなら一品くらい用意できるようになってきた。
春菊の胡麻和えもその一つ。お弁当作りで覚えた“ほうれん草のごま和え”の応用編として、作ってみたのだ。
怜が買ってくれたスマホは、こんな時にも役に立つ。自分でも作れそうなレシピを検索して、前もって怜に作ってみてもよいか訊いてみることも多くなった。