オフィスラブはじまってました
のちに、このときのことを水橋に、
「たぶん、ひなとがガチャガチャを握って喜んでいる姿があまりにも可愛かったから、つい、うっかり」
と言って、
「ガチャガチャ握って喜んでるってなんだ? 幼児か」
と言われてしまったのだが。
ひなとの笑った顔が可愛かったのもだが。
今日一日、緒方家で楽しくやっていたようだと、ちょっといじけていたのに。
ひなとが自分といるときにやったガチャガチャのカプセルを握り。
これが当たったことが今日一番嬉しいことだと言ってくれたので、自分も嬉しくなって、舞い上がってしまったのかもしれない。
いや、ひなとを喜ばせたのは、俺じゃなくて、ガチャガチャなんだが……。
だが、その可愛かったひなとが今、不審者でも見るように自分を見ている。
今まで築き上げてきた信頼がっ、と柚月は焦っていた。
「か、帰るかっ」
こんな薄暗がりに二人でいて、これ以上の問題行動を起こしてしまわないうちにっ。
「……はい」
と強張った顔で、ひなとは少し離れてついてくる。
「たぶん、ひなとがガチャガチャを握って喜んでいる姿があまりにも可愛かったから、つい、うっかり」
と言って、
「ガチャガチャ握って喜んでるってなんだ? 幼児か」
と言われてしまったのだが。
ひなとの笑った顔が可愛かったのもだが。
今日一日、緒方家で楽しくやっていたようだと、ちょっといじけていたのに。
ひなとが自分といるときにやったガチャガチャのカプセルを握り。
これが当たったことが今日一番嬉しいことだと言ってくれたので、自分も嬉しくなって、舞い上がってしまったのかもしれない。
いや、ひなとを喜ばせたのは、俺じゃなくて、ガチャガチャなんだが……。
だが、その可愛かったひなとが今、不審者でも見るように自分を見ている。
今まで築き上げてきた信頼がっ、と柚月は焦っていた。
「か、帰るかっ」
こんな薄暗がりに二人でいて、これ以上の問題行動を起こしてしまわないうちにっ。
「……はい」
と強張った顔で、ひなとは少し離れてついてくる。