オフィスラブはじまってました
「あんた結婚しなさいよ。

 そうだ。
 六月になるわよ。

 ちょうどいいわっ。
 ジューンブライドじゃないの。
 今すぐ結婚しなさいよっ。

 結婚式の二次会。
 アパートの人、みんなご招待してっ」

「え……」

「それなら、アパート、なかなかたどり着けなくても大丈夫じゃない」

「いいですね。
 結婚式の二次会って盛り上がりますもんね」
と真希子が笑う。

「そうよ。
 芋づる式にイケメンをっ!」

 ぐへへへへと笑い出しそうな感じに惟子は言い、立ち上がろうとした。

「檜村部ちょ……っ」

 勢いあまった惟子は、すぐさま離れたテーブルにいた柚月を呼ぼうとする。

 は? という顔で柚月がこちらを見た。
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