君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
唯一救いは、3ヶ月前から始めたコンビニのバイト。

陽子と一緒にバイトができる安心感。

沢山のお客様とコミュニケーションが取れたり、気を紛らわせる事ができる。

大分、仕事も慣れてきたし、楽しい。

【チリンチリンチリーン】

入り口のベルがなって

「いっらっしゃいませ〜」 

作業の手を少し止めて
入ってくるお客様の顔を見た。

「えっ?……。…うそ…?」

入ってくるお客様を二度見した。

…彼に………に…似てる?


世の中には、三人は似ている人がいるらしいから、その一人なのかも知れない。

でも、胸がザワザワする。

お客様をチラチラ見ながら、
お客様の行動に合わせ 見える位置に私も移動した。

見ている事を気づかれないように、
作業をしているふりをしながら、
横目でチラチラ見ながら。

見れば見るほど、彼にしか見えない。

そんな錯覚に陥いる。

…まっ…まさか?彼なの?

そう思うと、胸が高鳴り、落ち着かなくなっていた


後ろから


「リン?」

そういゆうやいなや、私の肩をポンッと
軽く叩いて陽子が声をかけてきた。

…ハッと我にかえって、振り返って陽子を見た。

「リン?何か落ち着かないみたいだけど、どうした?」


「…陽子。…あの…お客様…」

お客様の方を見て、あの人と陽子に目で合図した。

「あのお客様??」

陽子は、お客様を見ながら首を傾げた。

「あの電車の彼に体型も、顔も似てるの」

陽子は、少し頭で考えるかのように
間をあけてから、

「…え〜っっ!!!?」

驚いたように

その声は少し大きな声で、
目を丸く見開き、私を見てから、

慌てて自分の口を両手で塞ぎ
また、お客様の方を見た。

「…でも。彼、私の方を見たけど全く
知らない人みたいで。 私の事 忘れちゃったのかな?」

彼からしたら特別でも何でもない。
ただの一日に過ぎなかった。
それだけの話。

「声をかけてみなよ。。後悔したくないんでしょ?
もう、次はないかもなんだよ」
 
真面目な顔をしながら、
少し強い口調で話し、私の背中をポンと押した。

私は、その勢いで
グラグラっと体勢が崩れ、

彼の方にと2、3歩近づいていた。


しまった!

慌てて。曲げていた腰を起こし
体勢を整えて、恐る恐る彼を見た。
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