君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
《一日目》


…‥電車のホームは、風が吹き付けてやたらと寒い。

身体が小刻みに震えながら、寒さのあまりにじっとできずに
足をもぞもぞさせていた。

電車は、予定通りの時間に来てくれた。

でも、通勤ラッシュの時間に
押されるように車両に乗り込む私。

背が150センチしか無い私は

人混みの空気に酔ってしまうような毎日で、
少しうんざりしている。

なら、早く起きて出ればいいじゃない。と
母はそう言うけれど。
私だってそう、おもうのだけど。

寒いし。。そんなの無理。。

わがままな自分に笑っちゃう。

ガタン!ガタン!

電車がカーブにさしかかった。
かなり車両が揺れる。
その度、周りの人とぶつかったり、必死に身体を支えないといけない。

…無理!無理!無理〜!!

そう思ってるうちに、次の駅に着いて
また、人が続々と入ってくる。

入ってくる人に押されて、また
どんどん奥に奥にいっちゃう。

ドン!

思いっきり私にぶつかった人がいた。

思わず

「イタッ‥」

小さく声が漏れた。

「ごめん。。」

囁くように、私の頭あたりから男性の声が聞こえ声のする方に少し身体を傾けながら、 目線を少しずつ上にあげ
声を出したであろう人の顔を見た。

‥あっ…。

息を呑みながら声が漏れた。
と、同時に私の心臓がトクゥンと小さく跳ねた。

その男性は、制服をきていて、背はかなり高い。
180センチはあるのではないだろうか?

メガネをかけていて、 メガネの奥の小さな眼は、垂れ目の優しい目をしている。

その眼で私を見て微笑んでいる。

頭の中は、彼のデーターを取り入れようと、
必死にフル回転しだした。

だんだん心臓がドクっドクっと早くなっていく。

心臓の音が彼に聞こえてしまうのではないかと思うと余計に鼓動が早くなってしまう。

…こうゆうのが一目惚れってゆうのかな?

脳が一旦停止しているような頭がボーっとしながら彼の眼を見つめた。
 その瞬間彼と目と目がしっかり合った。

彼の目に吸い込まれそうになりながら、
何故か、また、ボーっと彼を見つめた。

次の駅に着いて、
彼は、ニコッと微笑んで駅を降りた。

私もつられて無意識にぼんやりしながら
ニコッと笑みをうかべながら
彼がどんどん歩いて行く姿を眺めていた。

何??!今の!何?このざわつきは!
私、恥ずかしい。変に思われて無いかな…。

彼の大きな背中を車両の中から見送りながら、電車が発車した。

‥‥ドキドキが‥止まらないよ‥。
神様、明日も会えますか?


私は胸ねあたりに両手を合わせながら‥。

‥‥明日も、会いたい‥。会いたいよぉぉ〜!

心の中で叫んでいた。
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