君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
…?


しばらく、その光景を静かに眺めていた。


…あっ!


思い出した。


剛くんに似ているけど


あの…甘い声。


剛くんじゃない!

尋斗くん!


私は、あの甘い優しい懐かしい彼の声を思い出した。


剛くんは、ゆっくり眼を開けて。


そっと私を見てから、


尋斗は、今日、天界へ帰った。

と。


何故か、
微笑みながら、話す剛くんを見て


私は、悲しさより、


微笑み返した。


ほんの瞬間だったけれど


あの声…


初めての手の温もり。



間違いなく、尋斗君だって。


私と、剛くんは、

顔を見合わせて、二人で頷いた。


お通夜と、お葬式に参列し、
尋斗くんを私も一緒に見送りをすることができた。

あの日…とは、違う!


ちゃんと、見送れた。


尋斗くんのお家も教えてもらい

私は、尋斗君に手を合わせにお家にお邪魔したり、

お墓参りに剛くんと行ったり。


剛くんとは、なんでも話せる異性の良い友達。


剛くんにも美香ちゃんとゆう

私と一つ下の彼女が出来て


私も仲良くさせてもらっている。





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