極上イケオジCEOのいちゃあま溺愛教育 ~クールで一途な彼の甘い独占欲~【完結】

27.エロすきやしませんか!? こんな下着はけません!

 逢坂は、そのまま最奥の扉へと歩いて行く。
 最初の説明では、30階はEコマースチームと営業チームだけだったはず。
 なんだろうとついていくと、彼は仕切りられた部屋のドアノブを掴み、ガチャリと扉を開けた。

「わあ……」

 扉の向こうに、別世界のように絢爛豪華な部屋があった。
 ひときわ大きなクリスタルガラスのシャンデリア。
 床の上にはムートンのラグが敷かれている。

 ショーケースタイプのローテーブルに、猫脚のゴージャスソファ。
 壁際にはアンティーク家具が並んで置かれており、ところどころ引き出しが空いて、そこから華やかなレースがこぼれていた。
 ドレッサーもクローゼットもアンティークなロココ調。

 まるで少女が夢見る部屋だ。

「お姫様の部屋みたい……」

「ショールームだ。我が社の商品を展示している」

「商品……ですか。……え?」

 某有名テーマパークのオフィシャルホテルも真っ青の華やかさに圧倒されていると、なぜか不釣り合いな()()が並んでいることに気がついた。

「こ、これも……商品?」

「そうだ。売れ筋のメイン商材となる」

 ポーズをキメたマネキンが、見たこともないくらい露出の多いセクシーなランジェリーを着ているのである。

「メイン……? これが……」

 ちひろは唖然とした調子で、マネキンを指さした。
 マネキンが着用しているのは、総レースのブラジャーと、同じ素材のレースを使用したショーツ。

 しかしブラジャーは中央にクロスに編まれたリボンがついており、なぜかそれが妙に色っぽい。
 ショーツも三角形の形をしたレースで、はっきり言って尻が丸見えではなかろうか。

(たまたまエッチな下着を見ちゃっただけ? ほかのものはどうなんだろう)

 並んでいるマネキンを、ひとつひとつ眺めてみる。
 どれこもこれも似たり寄ったりのセクシーさ。
 極めつけは、一番端に置いてあるターコイズブルーの下着だ。

「……ブ、ブラの形がチョウチョ? ヒップ部分が総レースでお尻が丸見え。そのうえ……」

 レースはヒップ部分をすべて覆ってはおらずV字型になっており、中央には蝶のモチーフがついているのである。

「これを穿いたらスカートに響かないですか? もしくは蝶のモチーフが浮き出てきそうです」

「普段用にこういうのを穿くわけがないだろう。特別なとき……つまり、勝負下着というやつだ」

 狼狽えるちひろに逢坂が、こともなげにそう返してくる。

「勝負下着って……」

 これらはちひろの勝負下着の概念を、大きく覆していた。
 こんなセクシーな下着、ちひろはこれまでに見たことがない。
 唖然としていると、逢坂はその商品の説明をしはじめた
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