ドS執事の甘いおしおき。

優花さんたちがいる部屋に戻ると、男女がわいわいと騒いでいた。

こ、これが合コン。柊斗が私にはハードルが高いと言うのも無理はないわ。


「あ、美桜ちゃんお帰り~」

「優花さん、私そろそろ…」

「お、先輩~!先輩が女子連れ出すの初めてっすね!そんなにこの子のこと気に入ったんすか?」


優花さんに帰ることを伝えようとしたとき、ちょうど合川さんが話し始めた。

さっきから先輩、先輩って言ってるけど、そんなに柊斗と仲いいんだ。

柊斗が先輩って呼ばれてるのってなんだか新鮮で面白いわね。


「快誠、冷やかすのはやめろ。あと悪いが俺は美桜と帰るから」

「お?お持ち帰りですか!先輩って結構グイグイいく男だったんすね!」

「ほっとけ。美桜、帰るぞ」

「あ、はい」


柊斗は二人分のお金をテーブルに置いて、私の荷物を持ち、部屋を出た。

私もそれに続くように部屋を出ると、ほっと一息ついた。

カラオケ店を出ると、柊斗は私に謝ってきた。


「申し訳ございませんでした。ご無礼を働いたこと、心よりお詫び申し上げます」

「仕方ないじゃない。皆さんの前でお嬢様と呼ぶのもおかしな話だし。気にしなくていいわよ」


それに柊斗がタメ口で話してるの見れて良かったし。しかも…美桜って呼んでくれたし。
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