ドS執事の甘いおしおき。
わざわざ柊斗は私の好きなフレンチトーストといちごと牛乳を用意してくれた。
牛乳はこぼれることを防ぐため、コップの下に滑り止めが付いていた。
短時間でこれだけのものを用意させるなんて、柊斗と料理長には迷惑かけちゃったな。
「お嬢様、到着致しました」
「分かりました」
やはり車から出るといつもの光景。
と、その中に優花さんがいた。
「優花さん?」
「美桜ちゃん!昨日のこと、教えてよ!」
「え、ええ…」
それが聞きたくて今日は女子の輪にいたらしい。
やば、急に思い出しちゃった。
他のこと考えて忘れようとしたのに。
柊斗との口づけ。
あれだけが鮮明に覚えていて、どうしても頭から離れてくれない。