ドS執事の甘いおしおき。
「では帰りましょうか」
「そうね」
腕時計を見ると、門限の時間が迫っていた。
今から帰れば、間に合うはず。
でも、その前に。
「柊斗、オレンジジュース飲みたい」
「またですか」
「だって…」
私は自動販売機で売っている小さいペットボトルに入ったオレンジジュースがとても好きだ。
家ではなかなか飲めない。まず飲むことはない。
だからといって家に取り寄せてこんなに美味しいものを毎日堪能するのはもったいない。
これを飲むのは外出時のみと決めている。
「分かりました。すぐ買ってきますので絶対にそこから離れないで下さい」
「分かったわ」
どこか遠いところにあるらしく柊斗は走って行ってしまった。
一緒に行きたかったなぁ。