ドS執事の甘いおしおき。
コーヒーを淹れ終わると、お菓子が入っている棚から柊斗が一番好きなチョコレートを取り出した。
柊斗はホワイトチョコが一番の好物だったわよね。
トレーにホワイトチョコとコーヒーを置くと、柊斗がいる部屋まで運んだ。
柊斗が黙々と作業を続ける中、私は何も言わずにそれらを置いた。
どうやら柊斗は気づいてないみたいだ。
「ありがとう………ってお嬢様!?」
柊斗は私を見て大声をあげた。
「柊斗、静かにして。お父様とお母様が起きちゃうわ」
「何してるのですか!?寝たのでは…」
「あなたが心配だったから、ちょっとでも気が休まるようにと思って」
「本当にお嬢様はお人好し過ぎる…。こんなご様子なら先が思いやられますね」
柊斗はコーヒーとホワイトチョコを見てから私を見た。
「こんなものまで…お気遣いありがとうございます」
「私にはこれぐらいしか出来ないから。私は寝るわね。あなたも程々にするのよ。……おやすみ」
「おやすみなさいませ」