ドS執事の甘いおしおき。
「優花さん、私が探します。あなたは用意をしていてください」
「でも、まだ美桜ちゃんの用意終わってないんじゃ…」
「私はほぼ用意が終わっているので構いませんよ」
「美桜ちゃん…」
「ほら早く着替えてきてください」
「ありがと…急いで着替えて私も探すね」
優花さんが行ってしまったあと、私はさっきの部屋に戻った。
戻って早々、ご令嬢たちがさっきの出来事について聞いてきた。
「実は橘様の靴がなくなったようなのですが、どなたか知りませんか?」
「私は知りませんわ。ご自分で失くされたのではなくて?」
「そうですよ。あの方のことです、うっかり落としたのでしょう」
みんな非協力的でどうでもいいみたいな雰囲気を醸し出していた。
こんなの酷い…。
「失礼ながら、私はこの学校の誰かが橘様への嫌がらせのため、わざと取ったのではないかと考えております」
そういうと部屋中がざわざわとした。