ドS執事の甘いおしおき。
「有栖川様は我々のことを疑っているのですか?」
「そういうことになります」
謙遜の眼差しから一気に敵意の眼差しに変わった。
こうやって人は争いを起こすのですね…。
「勘違いをして頂きたくないのは、私は皆さんのことを嫌っているわけではありません」
「それならどうして…!」
「私は大切な友人が悲しんでいる姿を見てあらゆる可能性を見いだしたのです」
「その可能性の中に我々のどなたかが取ったと…?」
「仰る通りです。そんなことはないと信じていますが一応聞いているのです」
みんな納得したように深くうなずいた。
良かったわ、私の言い分に納得していただけて。
「橘様の靴を取ったのは私よ」