ドS執事の甘いおしおき。
「おはようございます。有栖川様」
「おはようございます、皆様。今日もお変わりはありませんか?」
「はい!この通りですわ」
「それなら良かったです」
いつもリムジンから降りると、たくさんの女子がお出迎えしてくれる。
これと似たような光景があちらこちらで見られた。
そう、私が通う高校はただの女子校ではない。お嬢様しかいない高校なのだ。
本当は普通の高校に通いたかったのだけど、お父様が猛反対、しかも女子校じゃないとダメということでこの学校に通っている。
ここでの学校生活は嫌ではない。むしろ同じような子がたくさんいるので楽しい。
ただ欲をいうのなら、柊斗と同じ学校に通いたかった。
やっぱり知っている人がいると安心するし、それに普段の柊斗を見てみたかったから。
きっとそんなことをお父様に言ったら、私が柊斗のことを異性として慕っていると勘違いするだろうからやめた。