彼はクールフェイス☆~初カノは笑顔系~
ぎゅっ
それどころかさらに力を込めてしがみついてくる。
そんな成宮の行動に、どうしてだかわかんないし、どうしたらいいかわかんないし……訳わかんなくてめちゃくちゃ動揺した。
「成…宮?」
「好き…」
信じられない返答に耳を疑った。
今……何て言った?
震えた泣きそうな声でまくし立てる成宮の言葉は、動揺していてよく覚えていない。それでも、端々は記憶に残ってる。
両想いだった。
でもってコイツ…俺のコンプレックスもちゃんと理解してくれてたんじゃん。
嬉しかった。
めちゃくちゃ嬉しかった。
初めて感じた。
胸の奥からぶわ~っと溢れ出す幸せな気持ち。
それを噛み締めつつ、勇気を出して告ってくれた大好きな彼女の震える腕に、優しく触れる。
落ち着かせるように優しく………
そして
「……付き合う?」
自然に口から出た言葉。
「私でいいの?」
成宮の言葉に、コクリと頷いた。
お前がいいんだ。
本当はそう言いたかったけど……この時はまだ、その言葉が恥ずかしくて言えなかった。
恋愛に未熟な俺は、大好きな彼女を首に抱き着かせたまま幸せな気持ちを抱きつつ、夜空の星を眺めてた―――――――――