彼はクールフェイス☆~初カノは笑顔系~
ろく
◆◆◆◆◆
「こら~!太陽(たいよう)、煌星(きらら)!勝手に飛び出しちゃだめ~!」
「「きゃはははは♪」」
「あ、お世話様でした」
「は~い。お気を付けて~♪」
ニコニコ手を振る担任の先生に一礼して、幼稚園を出る。
目の前には、一足先に園庭をチビ達追っかけて走る、愛おしい後ろ姿。
あれから、早いもんで八年。
めでたく一緒になれた俺らに双子が生まれた。
兄の太陽(太陽)と妹の煌星(きらら)は今年で五歳。
二人とも超やんちゃで、持て余すこともあるけど……でも可愛い我が子。
「も~、やっと捕まえた~……パパ手貸してよぉ」
悪ガキ達の手を引いて、半ベソのミュウ。
「ちょっと聞いてる~?」
「ん?……あぁ」
「もぅヒナタったら相変わらず…」
「「ヒナタったら相変わらず!」」
「こらっ、パパって呼びなさい!」
ミュウの真似して怒られても、双子はケロリ。
同レベル。大分振り回されてるな~…………
「行こっか」
「「は~い、パパ☆」」
ミュウから双子を受け取ってゆっくり歩き出す。
いつものように、左にきららを抱えて、たいようはジーパンから出てるウォレットに捕まる。
そして
「ほら」
「うん☆」
昔と同じように絡み付くミュウ。
残った右腕は……………永久に、愛する奥さんの特等席だから――――――
【END】