はつ恋。
帰りの電車では爆睡してしまい、寝過ごしてしまいそうになるのを有馬くんが一睡もせずに見守ってくれていたらしく、無事双峰駅で降りることが出来た。
そこからいつものように自宅近くの曲がり角まで歩く。
横並びになる大きさの違う2つの影。
その1つが私だなんて、今になって改めて自覚してなぜか不思議な気分になった。
「じゃあ、ここで」
「あぁ」
「今日はありがと。すっごく、すっごくすっごく楽しかったよ」
「オレも。こちらこそ、ありがとな」
「うん。じゃ、またね」
こんなに別れが寂しいのは一体いつぶりだろう。
母との別れとは別の寂寥が胸に押し寄せ、鼻の奥がツンとする。
ダメだ。
なんか、おかしい。
いこう。
この気持ちに追い付かれないうちに、
いこう。
私は歩き出した。
有馬くんとの距離がどんどんと開いていく。
その度に大きくなる。
そして、飲み込まれそうになる。
振り返りたい。
ううん、ダメ。
帰るんだ。
もうちょっと一緒にいたいなんて、
そんなわがまま言っちゃ......。
そこからいつものように自宅近くの曲がり角まで歩く。
横並びになる大きさの違う2つの影。
その1つが私だなんて、今になって改めて自覚してなぜか不思議な気分になった。
「じゃあ、ここで」
「あぁ」
「今日はありがと。すっごく、すっごくすっごく楽しかったよ」
「オレも。こちらこそ、ありがとな」
「うん。じゃ、またね」
こんなに別れが寂しいのは一体いつぶりだろう。
母との別れとは別の寂寥が胸に押し寄せ、鼻の奥がツンとする。
ダメだ。
なんか、おかしい。
いこう。
この気持ちに追い付かれないうちに、
いこう。
私は歩き出した。
有馬くんとの距離がどんどんと開いていく。
その度に大きくなる。
そして、飲み込まれそうになる。
振り返りたい。
ううん、ダメ。
帰るんだ。
もうちょっと一緒にいたいなんて、
そんなわがまま言っちゃ......。