はつ恋。
私は頷いた。


「行こう。私、お兄ちゃんにちゃんと伝えたい。有馬くんが私にとってお兄ちゃんとおんなじくらい大事な人だって...伝えたい」

「日奈子ならそう言ってくれるって信じてた。ありがとう」


そう言うと、有馬くんは私のおでこにキスをした。


「オレ、頑張るよ。日奈子はオレのこと信じてて」

「うん。もちろん信じてるよ」


私は有馬くんの手を握り、微笑んだ。

部室の小さな窓からこぼれる太陽の光が私達の明日を照らしていた。


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