はつ恋。
――ドンッ!


お兄ちゃんが机を叩いた。

そして、私と有馬くんに針の先のように鋭い瞳でこちらを睨んできた。


「何と言われようとオレは認めない。以上」

「ちょっと、お兄ちゃん!」

「お兄さん、オレは必ず日奈子さんを守ります。幸せにします。日奈子さん以外有り得ません。オレは死ぬまでずっと日奈子さんの隣にいます。ですから...」

「そんな薄っぺらい言葉いらない。早く帰ってくれ」


と、お兄ちゃんが言い放ち、そっぽを向いたその時。


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