はつ恋。
「日奈子、大丈夫?普通に寝ちゃってもいいけど」

「えっと...まぁ、うん。でも......でもあのままは嫌かな。ちょっとトラウマになっちゃいそうだから。だから......助けて下さい」

「そっか。分かった」


有馬くんはゆっくりと腕を離し、私を寝かせた。

お家のベッドの何倍もふかふかしている。

ここに毎日寝てる有馬くんが羨ましい。

そうそう、いい忘れてましたが、

今、私は有馬くんのお家にいます。

お母さんは一緒に暮らしてなくて、唯一の同居人のお父さんはパリにいらっしゃるらしく、有馬くんは今1人暮らしみたい。

じゃなかったら、ここにいないよ。

だって、

見られたら、

まずいこと、だもん...。


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