はつ恋。
「心の準備はいいですか?」

「あ、はい。えっと、その...よろしくお願いします」

「なんだよ、それ。ったく...可愛すぎ。で...大好き」


それは長くて甘くて溶けてしまいそうなキスから始まった。

まるで呼吸をするように、

一連の流れは過ぎていく。

酸いも甘いも、

苦しさも

痛みも

全てが初めての感覚で、

そのどれもが私にとっては大事なもので、

私を満たしてくれた。

時に見せる笑顔とか、

艶やかな表情とか、

髪を撫でてくれる手とか、

柔らかい唇とか、

その全てが

愛しくて

私はもう2度と

失いたくないと思った。

ずっとこのまま

このまま2人で...。
< 157 / 165 >

この作品をシェア

pagetop