はつ恋。
「人違いだ。悪かった......ごめん」


彼が離れていく。

私は右手で彼の左腕を掴んだ。

そして、言った。


「違わない。私があの日の......」


そう言った時、

彼が私の唇に

その艶やかな唇を下ろした。


< 38 / 165 >

この作品をシェア

pagetop