白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
「て……元ホストの俺に言われたくねぇ〜か。(苦笑)」

「うううん。ヒカル君だから、光留君だからこそ……わかるんだよね。
アコの気持ち……。
この店の、VIPルームの価値が…わかるんだよね。」

「…………わかってあげたいじゃん……。」

「………少しだけ…わかる…気がする。
だって…だって、
今ね…すごくこのVIPルームで光留君を独り占めしたいから…私。」

「(笑)してるじゃん……。」

「お金が無いと買えない愛……って。辛過ぎるよね。」

「腐るほど見てきた。」

そう吐き捨てる光留の横顔を見つめる。

「俺さぁ。両親がいなくて、施設で育ったんだ。実の母親は若くして俺を産んで…一人で育てられなかったらしいんだ。
だから親っていう育ての親は施設の職員さんってことになるのかなぁ。」

光留は真っ直ぐ街の灯りを見つめたまま続けた。
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