白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
「さ〜〜なぁ。
俺さっ、〝青い鳥〟ってあの話…嫌いだな。
あの話のラスト…夢オチで探し続けていた青い鳥は結局、自分の家にいるんだよ。」

「幸せは…一番自分の身近にある…って事?かな…。」

「うん…たぶん。
帰る場所の無いヤツらは、幸せなんてどこを探せばいいんだよって…(苦笑)
挙句に夢オチ…って、バッドエンドだよなって。」

じゃぁ…金のないヤツは、どこで愛を買えばいい?

そう吐き捨てながらも、光留の表情は穏やかで夜を見つめる瞳はキラキラしていて…

不思議……。

彼は、吐き捨てながら…受け入れている。

たぶん…青い鳥を見たことが

ある……人。

「けれど……
どんな人にも、身近な幸せは絶対にある…。
私は…好きだけどな、〝青い鳥〟
日常にある小さな幸せを見つけられる人…私は好きだな。」

「へぇ〜〜。そんなヤツ居んのかな。この街に…。」

「いるよぉ。
光留君はこの夜景をVIPルームだって言ったじゃん。
光留君は見つける事が出来る人だね。
幸せを……。」
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