白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
店に入ってくる子のほとんどがヒカルの名前を呼んで…彼に会う目的でここに来ているのが分かる。

ここまでのビジュアルがあれば……

そう。

分かる。

たとえ…こんなにしれっと意地悪を言われても…

言い返せない。


「で。 捨てちゃえよ…そんなの。」


ヒカルは私の耳元で囁くように…けれど強く…言い切る。

「………………それは……。」

「あ〜ぁ、探して損したっ。別れた男とお揃いなんて必要ねぇだろっ。」


アコとレイジ君が途中から、レイジ君のお店に行くと言って去って行ったけど…私はタツヤさんとヒカルに上手く言いくるめられて…

ここに……。

上手にお酒を勧めてくる2人を振り切れる程私は夜の店に慣れてない。



「左薬指はとっておけよ。」



悔しいけど、ヒカルがモテる理由が分かる。

「俺の為に…(笑)空けといて、その薬指。」


だって…興味ないのかと思ったら、ちゃんと聞いててくれた……。





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