白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
私の肩に腕を回した光留は、慣れない松葉杖で屋上へと向かった。

エレベーターが開くと眩しいほどの陽の光がガラス窓から差し込んでくる。

冬の晴れ間。

屋上へ出る扉を開けると風がさほど強くないせいか…気温の割には暖かく感じて、吸い込まれそうな程に澄んだ青空が、私たちを待っていてくれた。

まだ体力が完全には回復していない光留は、私より汗ばんで、不自由がもどかしくて仕方のない顔でベンチに座った。

「平気?」

「ぜーーんぜん、平気。」

強がり。(笑)

大きなギブスが煩わしくて、子供のような表情…早く走り回りたくて、ウズウズしているそんな顔。

「なぁ…橙子。退院したら煌を連れて、観覧車…乗りに行こうかっ?」

煌君を思う時…やっぱりパパの顔。
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