白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
「 …………。」

「大切な剣ならお家に仕舞っておく方がいいよ。保育園には色んなお友達がいるから…なくなっちゃったり、壊れちゃったりするかもしれないよ。」

「大切なんかじゃないもん。」

煌君は少しだけ首をこちらに向ける。

「じゃぁ…どうして持って来ちゃうのかな?」

「悪い奴が来たらやつけるからっ!」



理由が……分かった。


「大丈夫だよ。保育園に悪い奴なんていないから…。」



剣は…強く居られない心の用心棒。


「いるっ。いるよっ、いっぱい。
橙子先生は、全然知らないだけだよ。」



自分で自分を守る為。


「そっか……。」


心が震えてる。


「先生、来たばっかだし…全然知らないっ。」


怖くて…怖くて…
誰か…助けて…
助けてくれないなら…自分で自分を守るしかないよね。
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