白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜
「本当だよっ。本当に先生に話してっ。
守ってあげるから……
だから、剣なんていらないよ!!」

彼は返事をせずに、園庭へと走り出ていった。



守ってあげるから……。


煌君の衣類に染み込んだ香水…の移り香。

薄っすらと風の流れに私に届く。

ヒカルの胸の匂いに似てる……。


“あーーーーーっと。ちょっと待って…待って。”

自分で自分の頬を2回ほどペチペチはたく。

“ 私、大丈夫?しっかりっーー!”

ヒカルと同じ香水の香りに一瞬、胸がきゅんとした自分を全力で否定する。

「ひどい先生でしょ。」
「でも、優しくするんでしょ。」
「うん、そうお仕事だから…。」

あの日の会話を思い出す。
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