悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
「申し訳ありません、昨夜眠れなくて……少し、ぼうっとしていたようです」
「食事を終えたら、散歩に行きましょうよ。身体を動かしてから屋敷に帰って、今夜は早めに休めばいいわ」
「そうします」
空になったスープ皿を、給仕にあたっていたソニアが下げる。それからレオンティーナは、メインである白身魚の焼き物にとりかかった。
(……こんなにぼうっとしてしまうのって、初めて)
いつだって、気を張っていたつもりだったのに、どこでどうしてこんなことになってしまったのだろう。
ふと気がつけば、正面に座っているヴィルヘルムの視線がちらちらとこちらに注がれている。それには気づかないふりをして、そそくさと自分の食事に戻った。
「私、やっぱりお散歩行くのはやめておくわ。この間、お友達が貸してくれた本を読んでしまうことにする。また、ゆっくり会いましょうね、レオンティーナ」
「ルイーザ様、あの……」
一緒に散歩をしようと言っていたくせに、食事が終わるなりルイーザは寝室に引きこもってしまった。ベッドでごろごろしながら、最近流行の恋愛小説に目を通すのだそうだ。
「食事を終えたら、散歩に行きましょうよ。身体を動かしてから屋敷に帰って、今夜は早めに休めばいいわ」
「そうします」
空になったスープ皿を、給仕にあたっていたソニアが下げる。それからレオンティーナは、メインである白身魚の焼き物にとりかかった。
(……こんなにぼうっとしてしまうのって、初めて)
いつだって、気を張っていたつもりだったのに、どこでどうしてこんなことになってしまったのだろう。
ふと気がつけば、正面に座っているヴィルヘルムの視線がちらちらとこちらに注がれている。それには気づかないふりをして、そそくさと自分の食事に戻った。
「私、やっぱりお散歩行くのはやめておくわ。この間、お友達が貸してくれた本を読んでしまうことにする。また、ゆっくり会いましょうね、レオンティーナ」
「ルイーザ様、あの……」
一緒に散歩をしようと言っていたくせに、食事が終わるなりルイーザは寝室に引きこもってしまった。ベッドでごろごろしながら、最近流行の恋愛小説に目を通すのだそうだ。