悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
その二十回をどう攻めるのかどう守るのか。見落としはないか――かの地を研究しつくしたギルベルトならばできる。
「……地図上では、こことここに兵を置くことができますよね?」
「レオンティーナ、それは素人考えだよ。それでは、こちら側からたやすく攻め込まれてしまう。実際、三度目の戦いでは、そんな結果になったんだから」
レオンティーナは、地図上の二か所を抑える。その二か所から西のところを、ギルベルトは指で示した。
「では、こちらから兵を動かしたら?」
「地図上では大きく見えるけれど、実際にはその道はとても細い。歩兵ならばともかく、騎兵の移動に使うのは難しいと思う。実際、この道は騎兵の時代になってからは使われていない」
「ウルスラの西にあるレカンと結んだらどうでしょう?」
「今、レカンの民はヘイルダート王国には従わないと思う。五年ほど前、激しい争いになったし、その時甚大な被害を受けているから。昔はレカンの地に住んでいた部族と結託したという話もある――あれ?」
「……地図上では、こことここに兵を置くことができますよね?」
「レオンティーナ、それは素人考えだよ。それでは、こちら側からたやすく攻め込まれてしまう。実際、三度目の戦いでは、そんな結果になったんだから」
レオンティーナは、地図上の二か所を抑える。その二か所から西のところを、ギルベルトは指で示した。
「では、こちらから兵を動かしたら?」
「地図上では大きく見えるけれど、実際にはその道はとても細い。歩兵ならばともかく、騎兵の移動に使うのは難しいと思う。実際、この道は騎兵の時代になってからは使われていない」
「ウルスラの西にあるレカンと結んだらどうでしょう?」
「今、レカンの民はヘイルダート王国には従わないと思う。五年ほど前、激しい争いになったし、その時甚大な被害を受けているから。昔はレカンの地に住んでいた部族と結託したという話もある――あれ?」