悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
レオンティーナが地図の上をあちこち押さえるのに付き合っていたギルベルトは、不意に目を大きく見開いた。レオンティーナの提案を聞いた時よりもなお、大きく見開いている。
宙を見つめ――固まったまま動かなくなった彼は、長い間沈黙していた。そうか、と聞こえるか聞こえないかという声が漏れる。
「君が言いたいのは、こういうことか。将軍達に、考える材料を提供しろと」
「はい、殿下。以前おっしゃっていたでしょう――自分にできることはない、と。もしかしたら、殿下の持つ知識は、将軍達にとって非常に役に立つかもしれません」
「ありがとう、レオンティーナ! 一緒に来てくれ!」
「……え?」
ギルベルトは、レオンティーナの腕をつかむと部屋を飛び出した。半分引きずられるようにして彼についていきながら、レオンティーナは問いかける。
「あの、どこに、どこに行くんでしょう……?」
「父上のところだよ」
さらりと言われ、レオンティーナは表情をこわばらせた。いきなり皇帝の前に連れ出されるなんて、心の準備ができていない。
だが、反論の言葉を出すより早く、ふたりは、皇帝の私室に到着していた。
宙を見つめ――固まったまま動かなくなった彼は、長い間沈黙していた。そうか、と聞こえるか聞こえないかという声が漏れる。
「君が言いたいのは、こういうことか。将軍達に、考える材料を提供しろと」
「はい、殿下。以前おっしゃっていたでしょう――自分にできることはない、と。もしかしたら、殿下の持つ知識は、将軍達にとって非常に役に立つかもしれません」
「ありがとう、レオンティーナ! 一緒に来てくれ!」
「……え?」
ギルベルトは、レオンティーナの腕をつかむと部屋を飛び出した。半分引きずられるようにして彼についていきながら、レオンティーナは問いかける。
「あの、どこに、どこに行くんでしょう……?」
「父上のところだよ」
さらりと言われ、レオンティーナは表情をこわばらせた。いきなり皇帝の前に連れ出されるなんて、心の準備ができていない。
だが、反論の言葉を出すより早く、ふたりは、皇帝の私室に到着していた。