悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
ヴィルヘルムにしても、ギルベルトにしても。彼らの持つ気概や知識は、到底レオンティーナの及ぶところではなくて。
それだけに、自分の考えが浅かったことを痛感させられて、いたたまれなくなるのだ。
「ギルベルトが行ってくれるのなら、俺はアーシア王国に行きます。ファブリス王と話をしてきましょう」
「ファブリス陛下と何をお話するのです?」
ヴィルヘルムまで行ってしまうとは思わなかったから、少し驚いた。
「ウルスラでの争いに、あの国が介入してくると厄介なことになる。ウルスラに気を取られている間に、背後から攻め込まれるとか」
「そう……たしかに、その可能性は否定できませんね」
ヴィルヘルムの言葉に、レオンティーナは納得した。ファブリスは、野心家だ。
血筋のよい家柄の娘を妃に迎えるのではなく、この国から領土を得ることで国内の安定を図るかもしれない。
「だから、軍を動かさないように、話をしてくるんだ。彼が乗ってくれるかどうかはわからないけれどね」
ヴィルヘルムは、落ち着いている。ここに来るまで、緊張していたギルベルトも、今は落ち着きを取り戻したようだった。
それだけに、自分の考えが浅かったことを痛感させられて、いたたまれなくなるのだ。
「ギルベルトが行ってくれるのなら、俺はアーシア王国に行きます。ファブリス王と話をしてきましょう」
「ファブリス陛下と何をお話するのです?」
ヴィルヘルムまで行ってしまうとは思わなかったから、少し驚いた。
「ウルスラでの争いに、あの国が介入してくると厄介なことになる。ウルスラに気を取られている間に、背後から攻め込まれるとか」
「そう……たしかに、その可能性は否定できませんね」
ヴィルヘルムの言葉に、レオンティーナは納得した。ファブリスは、野心家だ。
血筋のよい家柄の娘を妃に迎えるのではなく、この国から領土を得ることで国内の安定を図るかもしれない。
「だから、軍を動かさないように、話をしてくるんだ。彼が乗ってくれるかどうかはわからないけれどね」
ヴィルヘルムは、落ち着いている。ここに来るまで、緊張していたギルベルトも、今は落ち着きを取り戻したようだった。