悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
「……アーシア王国への使者を誰にするか迷っていたんだが、これで問題ないですよね。父上」
「ああ」
こうして、皇宮に残っている三人の皇子のうち、ふたりの行く先が決まったのだった。
◇ ◇ ◇
ヴィルヘルムとギルベルト、ふたりがそれぞれの目的に向けて出立していってから、一週間ほどが過ぎた。
「……お兄様、うまくやってくれるかしら」
ルイーザに呼ばれて、皇宮を訪れていたレオンティーナの前で、不意にルイーザはそう口にした。
「大丈夫だと思いますが……ファブリス陛下との交渉ですよね? お話の通じない方ではないと思いますし、門前払いをくらわされるようなことはないでしょう」
ヴィルヘルムが交渉に赴いているのだから、話すら聞いてもらえないということはないはずだ。だが、ルイーザは首を横に振った。
「お兄様……今回の交渉、反対してらしたのよね。私は別にかまわないと思ったのだけれど」
レオンティーナは、交渉の内容自体聞いていなかった。それは、関わるべきことではないと思ったからだ。
「ああ」
こうして、皇宮に残っている三人の皇子のうち、ふたりの行く先が決まったのだった。
◇ ◇ ◇
ヴィルヘルムとギルベルト、ふたりがそれぞれの目的に向けて出立していってから、一週間ほどが過ぎた。
「……お兄様、うまくやってくれるかしら」
ルイーザに呼ばれて、皇宮を訪れていたレオンティーナの前で、不意にルイーザはそう口にした。
「大丈夫だと思いますが……ファブリス陛下との交渉ですよね? お話の通じない方ではないと思いますし、門前払いをくらわされるようなことはないでしょう」
ヴィルヘルムが交渉に赴いているのだから、話すら聞いてもらえないということはないはずだ。だが、ルイーザは首を横に振った。
「お兄様……今回の交渉、反対してらしたのよね。私は別にかまわないと思ったのだけれど」
レオンティーナは、交渉の内容自体聞いていなかった。それは、関わるべきことではないと思ったからだ。