悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
レオンティーナの耳に入れた方がいい話であれば、ヴィルヘルムも内容を語ってから出かけただろう。レオンティーナの表情から、詳細については聞いていないとルイーザはすぐに気づいたようだった。
「……ああ、あなたは聞いていないのね。今回の戦、参加せずに静観したらヴァスロア帝国から皇女をアーシア王妃として嫁がせるという条件を出したの」
他にも、静観した時に持参金名目でもたせる謝礼の額だの、そのほか通商条約の締結だのと、いくつかの策を持ってヴィルヘルムはアーシア王国に向かったのだという。
「……皇女殿下を? まさか、そんな!」
たしかにそれは、有効な手段かもしれないとレオンティーナは思った。
ファブリスは、自らの地位を向上させるために、帝国の人間を妻に迎えたいと言っていたから。
だからと言って、いきなり皇女を嫁がせるという話になるのか。
「で、でも、どなたが?」
皇帝にはルイーザを筆頭に三人の娘がいる。その中で適齢期と言っていいのはルイーザひとり。
「まさか!」
「……ああ、あなたは聞いていないのね。今回の戦、参加せずに静観したらヴァスロア帝国から皇女をアーシア王妃として嫁がせるという条件を出したの」
他にも、静観した時に持参金名目でもたせる謝礼の額だの、そのほか通商条約の締結だのと、いくつかの策を持ってヴィルヘルムはアーシア王国に向かったのだという。
「……皇女殿下を? まさか、そんな!」
たしかにそれは、有効な手段かもしれないとレオンティーナは思った。
ファブリスは、自らの地位を向上させるために、帝国の人間を妻に迎えたいと言っていたから。
だからと言って、いきなり皇女を嫁がせるという話になるのか。
「で、でも、どなたが?」
皇帝にはルイーザを筆頭に三人の娘がいる。その中で適齢期と言っていいのはルイーザひとり。
「まさか!」