悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
「ああ。明日、母上を送り返す。ザリロッド王国の者達も、動ける者は屋敷から出した。動けない者は、動けるようになったら送り返す」
結局のところ、ハルディール夫人は自分が皇妃の座を追われたことに納得いっていなかったのだろう。
だから、幽閉場所から脱出し、国に戻る道を選ぼうとした。それを、アンドレアスに阻まれるなどとは想像もせずに。
面会した時のザリロッド国王の様子から、ハルディール夫人と本気で手を組むつもりはないとアンドレアスは判断したため、今回の顛末となったらしい。どうしても、ハルディール夫人の心を折っておく必要があると判断したのだそうだ。
「殿下が、ザリロッド王国に行かなかったのが、失礼ですが……とても、意外です」
アンドレアスは、皇帝の座にしがみつこうとしているのだと思っていた。皇宮を追われた時、レオンティーナに向かって呪(じゅ)詛(そ)の言葉を吐いていたような気もする。
だが、アンドレアスは、レオンティーナに向けてふんと鼻を鳴らした。その仕草は、前世でもしばしば見ていたものだった。
「ここをどうにかするまでは、どこにも行けないだろうが。俺の領地だぞ」
結局のところ、ハルディール夫人は自分が皇妃の座を追われたことに納得いっていなかったのだろう。
だから、幽閉場所から脱出し、国に戻る道を選ぼうとした。それを、アンドレアスに阻まれるなどとは想像もせずに。
面会した時のザリロッド国王の様子から、ハルディール夫人と本気で手を組むつもりはないとアンドレアスは判断したため、今回の顛末となったらしい。どうしても、ハルディール夫人の心を折っておく必要があると判断したのだそうだ。
「殿下が、ザリロッド王国に行かなかったのが、失礼ですが……とても、意外です」
アンドレアスは、皇帝の座にしがみつこうとしているのだと思っていた。皇宮を追われた時、レオンティーナに向かって呪(じゅ)詛(そ)の言葉を吐いていたような気もする。
だが、アンドレアスは、レオンティーナに向けてふんと鼻を鳴らした。その仕草は、前世でもしばしば見ていたものだった。
「ここをどうにかするまでは、どこにも行けないだろうが。俺の領地だぞ」