悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
「――もう少し、君に言うのは待っていようと思ったんだ」
そう告げる彼の声は、少しかすれ、震えていた。緊張しているのだろうか。
いつもの彼と違うようで、レオンティーナは困惑しながらも、ヴィルヘルムの顔を見上げる。声音の通り、彼の顔はこわばっていて、視線はレオンティーナの頭上、はるか後方を見ていた。
ひとつ大きく息をついて、ヴィルヘルムはレオンティーナを見つめる。そして、向き合っているレオンティーナの手を取った。
「レオンティーナ・バルダート。君を愛している」
ヴィルヘルムの言葉に、レオンティーナは目を見張った。彼自身の口から改めてそう聞かされて、じわじわと頬が熱くなってくる。
「どうか、俺と一緒にこの先の人生を歩んでほしい。君の背に乗せる重荷を増やしてしまうけれど、君の荷の半分は俺が持てると思う」
「ヴィルヘルム様だって、たくさんのものを背負っているでしょうに。その荷物はどうするんですか?」
ヴィルヘルムは、笑った。
「俺の方が力持ちだから、自分の分は自分で背負うよ――でも、持ちきれなかった分は、君が持ってくれると嬉しい」
――この人は。
そう告げる彼の声は、少しかすれ、震えていた。緊張しているのだろうか。
いつもの彼と違うようで、レオンティーナは困惑しながらも、ヴィルヘルムの顔を見上げる。声音の通り、彼の顔はこわばっていて、視線はレオンティーナの頭上、はるか後方を見ていた。
ひとつ大きく息をついて、ヴィルヘルムはレオンティーナを見つめる。そして、向き合っているレオンティーナの手を取った。
「レオンティーナ・バルダート。君を愛している」
ヴィルヘルムの言葉に、レオンティーナは目を見張った。彼自身の口から改めてそう聞かされて、じわじわと頬が熱くなってくる。
「どうか、俺と一緒にこの先の人生を歩んでほしい。君の背に乗せる重荷を増やしてしまうけれど、君の荷の半分は俺が持てると思う」
「ヴィルヘルム様だって、たくさんのものを背負っているでしょうに。その荷物はどうするんですか?」
ヴィルヘルムは、笑った。
「俺の方が力持ちだから、自分の分は自分で背負うよ――でも、持ちきれなかった分は、君が持ってくれると嬉しい」
――この人は。