悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
「いえ、そうじゃないんです。私、この間の殿下の論文を実は……拝読させていただいたんです」
「え?」
「ヴァスロア神話における、大地から抜かれた剣についての論文です。それから、五百年前の市についての論文も興味深かったです」
レオンティーナの言葉に、ギルベルトは驚いたように目を見張った。
「君がなぜ僕の論文を? 君が御前会議に提案しようとしているものとはまったく関係ないよね」
「好奇心、でしょうか。神話についてもう少し詳しく知りたいと思って……」
それは半分嘘半分本音である。神話について興味があるのは否定しないが、それは、なぜ、自分が二度目の人生を許されているのだろうと考えたからだった。答えは見つからなかったが、レオンティーナの知らない神話について興味深く読むことができた。
ギルベルトの興味は歴史全般に及んでいる。彼の研究にかける情熱はすさまじく、次から次へと新しい発見をしているのも事実だった。
皇帝一族であることから、彼は、さまざまな資料を入手しやすい立場にあるからである。彼の手の及ばないところでは、彼の側(がわ)仕(づか)えなども協力しているのだとか。
「え?」
「ヴァスロア神話における、大地から抜かれた剣についての論文です。それから、五百年前の市についての論文も興味深かったです」
レオンティーナの言葉に、ギルベルトは驚いたように目を見張った。
「君がなぜ僕の論文を? 君が御前会議に提案しようとしているものとはまったく関係ないよね」
「好奇心、でしょうか。神話についてもう少し詳しく知りたいと思って……」
それは半分嘘半分本音である。神話について興味があるのは否定しないが、それは、なぜ、自分が二度目の人生を許されているのだろうと考えたからだった。答えは見つからなかったが、レオンティーナの知らない神話について興味深く読むことができた。
ギルベルトの興味は歴史全般に及んでいる。彼の研究にかける情熱はすさまじく、次から次へと新しい発見をしているのも事実だった。
皇帝一族であることから、彼は、さまざまな資料を入手しやすい立場にあるからである。彼の手の及ばないところでは、彼の側(がわ)仕(づか)えなども協力しているのだとか。