悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
ルイーザの頼みに、ギルベルトは困ったような表情になった。
「それはいいんだけど、僕の部屋に来てもらうのは困るなぁ……この間、資料の山をひっくり返されてね」
「あの子、ギルベルトお兄様をとっても尊敬しているのよ。戦いごっこの地図を書くのが上手だって」
「……それは、実在した地図をもとに書いているから……」
ルイーザの誉め言葉が思いがけないものだったのだろう。ギルベルトは、少し照れたように笑った。
「それだけではないわ。ギルベルトお兄様は、戦いのお話をするのも上手だって。ヴィルヘルムお兄様は、下手なのよね」
「そこまで率直に言わなくても」
飾らないルイーザの言葉に、ヴィルヘルムも困ったような笑みを浮かべた。
(……以前は、こういう光景も見られなかったものね……)
孤立していたように見えるギルベルトが、ここに加わるようになったのは、好ましいことではないだろうか。
「それなら、僕がこちらに来てもいいかな。資料をひっくり返されないなら、ユリウスに会うのはかまわないんだ」
「それはいいんだけど、僕の部屋に来てもらうのは困るなぁ……この間、資料の山をひっくり返されてね」
「あの子、ギルベルトお兄様をとっても尊敬しているのよ。戦いごっこの地図を書くのが上手だって」
「……それは、実在した地図をもとに書いているから……」
ルイーザの誉め言葉が思いがけないものだったのだろう。ギルベルトは、少し照れたように笑った。
「それだけではないわ。ギルベルトお兄様は、戦いのお話をするのも上手だって。ヴィルヘルムお兄様は、下手なのよね」
「そこまで率直に言わなくても」
飾らないルイーザの言葉に、ヴィルヘルムも困ったような笑みを浮かべた。
(……以前は、こういう光景も見られなかったものね……)
孤立していたように見えるギルベルトが、ここに加わるようになったのは、好ましいことではないだろうか。
「それなら、僕がこちらに来てもいいかな。資料をひっくり返されないなら、ユリウスに会うのはかまわないんだ」