【完結】わたしの偽り彼氏になってください!




 「……なんだよ?」

 「こ、ここでキスはいや!」

 「じゃあ、どこでならいいんだよ?」

 「……人がいない所なら、いい」

 「……ふーん?」

 「な、なに……?」

 「今日は、やけに素直じゃん?」

 「はぁ?どういう意味?」

 「……べつに。靴、履き替えるぞ?」

 「あ、うん……!」

 


 琉生くんの言ってた意味は、わたしには全く分からなかった。
 その言葉の意味を知らないわたしは、その日だけは、琉生くんのこと本当の彼氏みたいに思っていた。




 琉生くんがわたしのことをどう思ってるかなんて、全然知らずにいたから。
 ……琉生くんの気持ちをもし知って、わたしはどうしたいのか分からなかった。






 
< 35 / 73 >

この作品をシェア

pagetop