【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
「……なんだよ?」
「こ、ここでキスはいや!」
「じゃあ、どこでならいいんだよ?」
「……人がいない所なら、いい」
「……ふーん?」
「な、なに……?」
「今日は、やけに素直じゃん?」
「はぁ?どういう意味?」
「……べつに。靴、履き替えるぞ?」
「あ、うん……!」
琉生くんの言ってた意味は、わたしには全く分からなかった。
その言葉の意味を知らないわたしは、その日だけは、琉生くんのこと本当の彼氏みたいに思っていた。
琉生くんがわたしのことをどう思ってるかなんて、全然知らずにいたから。
……琉生くんの気持ちをもし知って、わたしはどうしたいのか分からなかった。