【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
不思議なドキドキ
「……美南、腹減らない?」
「えっ?あ、そう言われれば……」
「あそこのカフェでも行く?」
「えっ?どこ?」
「ほら、あそこ」
「………っ!」
すぐ目の前に琉生くんの顔があってびっくりしてしまい、なぜだか急にドキドキした。
び、びっくりした……!
「……美南、どうした?」
「えっ……!?な、なにが?」
「……おまえ、顔赤くね?」
「えっ!?そ、そんなことない……!」
「そうか?ならいいけど?」
「も、もう、行こっ!」
琉生くんの手を引っ張って、カフェまで歩き出した。
そして琉生くんは、それに気づいて、私の手を握り直した。
「……え?」
「こっちのが、恋人っぽいんじゃね?」