【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
「……えっ、えっ?」
「ほら、まっすぐ歩かないと転ぶぞ?」
「あっ……うん」
なんでこう、琉生くんは強引なのに。
変にドキドキしてしまうんだろう……。
変にドキドキして、下を向いてしまいそうになる。
琉生くんのことが、わたしにはよく分からない。
琉生くんがわたしに抱く感情なんて、知るわけもないし。
知りたくなんてない……ハズなのに……。
なんかこう、よく分からない不思議な感情に悩まされる。
わたしなんか、今日変じゃない?
「……美南?どうした?」
「へっ!?あ、いや……!なんでもない」
「美南、さっきパンケーキ食べたいって言ってたよな?」
「えっ?あっ、うん……」