【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
「……そうか?」
「う、うん。心配かけて、ごめん」
「……まぁ、べつにいいけど」
「……ごめん。ちょっと考えごと、してたから」
「……ふーん?」
琉生くんは一瞬だけわたしを見ると、すぐに視線をスマホに戻した。
や、やばっ………。
なんでわたし、こんなにドキドキしてるの?
もう、訳分からない………。
さっきからわたし、変だっていうのが自分でも分かる。
いつものわたしじゃない。
頭の中を掻き乱すこの変な感情は、いったいなんなの?
……琉生くんは、平然とした顔をしていて、わたしのことなんて、目もくれないし。
……こんな琉生くんに振り回されてるわたしって、一体なんなのだろう?