【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
「……琉生くん、今日はありがとう。たのしかったよ」
「ならよかった」
「じゃあまた、学校でね」
「……ああ。またな」
琉生くんが帰っていく姿を見届けてから、わたしは家の中に入った。
わたしの両親は、小さい頃に事故で亡くなってしまった。
おばあちゃんも1年前に、病気を患い亡くなった。
今は学校の近くのアパートで一人で暮らしている。
家賃は7個上の兄が負担してくれている。
兄は大企業に勤めていて、時々わたしの様子を見に来てくれている。
仕事が忙しいから、2週間に1回くらいしか会えないけれど。
わたしのことをとても心配してくれている。
そういえば、兄は結婚したい人がいると言っていた。