【完結】わたしの偽り彼氏になってください!
オレだってまさか、美南のことを好きになるなんて……。
思っても無かった。
だってオレだって、美南とはただの偽りの恋人であって。
本当に好きな女でもなかったし。
美南のことを好きだと気付いた時にはもう、美南のことしか考えられなくなっていた。
……美南が本当にオレの彼女だったらいいのにって、そう思うようになっていた。
手を繋いだ時だって、美南のその初々しい反応を見て、ますます可愛く思えて。
デートだからってわざわざ、ワンピースまで着てきた。
そういう女の部分を見せられたら、オレはアイツには敵わない。
オレだけが美南のこと、独り占めしたいとさえ思ってしまった。
まさかオレが、そんなこと思うなんてな?