【完結】わたしの偽り彼氏になってください!




 オレだってまさか、美南のことを好きになるなんて……。
 思っても無かった。




 だってオレだって、美南とはただの偽りの恋人であって。
 本当に好きな女でもなかったし。




 美南のことを好きだと気付いた時にはもう、美南のことしか考えられなくなっていた。
 ……美南が本当にオレの彼女だったらいいのにって、そう思うようになっていた。




 手を繋いだ時だって、美南のその初々しい反応を見て、ますます可愛く思えて。
 デートだからってわざわざ、ワンピースまで着てきた。




 そういう女の部分を見せられたら、オレはアイツには敵わない。
 オレだけが美南のこと、独り占めしたいとさえ思ってしまった。



 まさかオレが、そんなこと思うなんてな?






 


< 54 / 73 >

この作品をシェア

pagetop