可愛くないから、キミがいい【完】
4.成り行きランデブー







「みゆ、ものすごーーーーーいイケメンと廊下でキスしてた件について聞きたいんだけど」





土日明け、晴れない心のままに登校すると、マユとミーナと、ついでになほちんまでもが教室の入り口で私のことを待ち構えていた。


登校中も、廊下でもちらちらといろんな人の視線を感じていたから、なんとなく“あれ”の噂が広まっていることは察していた。


和泉しゅうとの公開キス。

今では、後悔しかない出来事だ。


どうやら、相手は“ものすごーーーーーいイケメン”とだけ伝わっているらしい。和泉しゅうだとバレていないことだけは救いだった。




「えー、なんのことかな?」

「もーう、誤魔化さないで、みゆ!めちゃくちゃ噂になってるからね。みゆならやりかねないし?」


そういうミーナも、首にはしっかりキスマークがついているけれど、トシ君と何かあったの?

幸せな人に、絶対、本当のことなんて教えてあげない。





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