私と貴女の壊れた時計
あのころの私たちは、未熟で、素直で、可愛らしいところがあった。
今では、本音を話す機会も少ない。
だから、昨日みたいなことが起きるのだろう。
思い返しただけでも腹が立つ。
一言あれば、こんなに気にすることもなかったはずだ。
そう思うと、真宙に直接文句を言いたくなった。
まだ朝が早いから、出かけていることはないだろう。
真宙が家に帰っていればの話だが。
真宙の家の合鍵を手に、自分の部屋を出る。
隣の部屋に行くと、鍵を開けた。
玄関には、真宙がいつも履いている靴が揃えられている。
よかった。
帰っている。
片手で数える程度しか来ていない部屋に、足を踏み入れる。
昨日遅く帰ってきたのか知らないが、真宙はまだ眠っていた。
真宙が起きるのを待っていられなくて、私は真宙を揺すって起こす。
真宙は目を擦ると、私を見つけた。
「早紀ちゃん……?なに、してるの……」
私がいることに驚いているらしい。
まあ無理ないだろうが。
「真宙に言いたいことがあって」
真宙は体を起こすと、小さく欠伸をする。
ベッドを降り、カーテンを開けた。
寝ぼけているのか。
私の話を聞いていない。
「……僕も、早紀ちゃんに言っておきたいことがあるんだ。ちょっと顔を洗ってくるから、適当に座って待ってて」
真宙はキッチンに行った。
私が悪いことをしたわけではないのに、怒られているような気がした。
真宙の姿が見えなくなったことで、一気に体が軽くなったようだ。
戻ってきた真宙は、両手にお茶を注いだコップを持っている。
「ごめん、おまたせ」
それをローテーブルに置くと、腰を下ろした。
今では、本音を話す機会も少ない。
だから、昨日みたいなことが起きるのだろう。
思い返しただけでも腹が立つ。
一言あれば、こんなに気にすることもなかったはずだ。
そう思うと、真宙に直接文句を言いたくなった。
まだ朝が早いから、出かけていることはないだろう。
真宙が家に帰っていればの話だが。
真宙の家の合鍵を手に、自分の部屋を出る。
隣の部屋に行くと、鍵を開けた。
玄関には、真宙がいつも履いている靴が揃えられている。
よかった。
帰っている。
片手で数える程度しか来ていない部屋に、足を踏み入れる。
昨日遅く帰ってきたのか知らないが、真宙はまだ眠っていた。
真宙が起きるのを待っていられなくて、私は真宙を揺すって起こす。
真宙は目を擦ると、私を見つけた。
「早紀ちゃん……?なに、してるの……」
私がいることに驚いているらしい。
まあ無理ないだろうが。
「真宙に言いたいことがあって」
真宙は体を起こすと、小さく欠伸をする。
ベッドを降り、カーテンを開けた。
寝ぼけているのか。
私の話を聞いていない。
「……僕も、早紀ちゃんに言っておきたいことがあるんだ。ちょっと顔を洗ってくるから、適当に座って待ってて」
真宙はキッチンに行った。
私が悪いことをしたわけではないのに、怒られているような気がした。
真宙の姿が見えなくなったことで、一気に体が軽くなったようだ。
戻ってきた真宙は、両手にお茶を注いだコップを持っている。
「ごめん、おまたせ」
それをローテーブルに置くと、腰を下ろした。