キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。
一度下ろそうかと思った瞬間、背後からやってきた中江(なかえ)湊(みなと)くんがスッと手を出し、代わりに持ってくれた。
百八十センチを超える身長の彼は、切れ長の目に高い鼻を持つかなり顔面偏差値の高い男の子。
私と同じ一年生で同じクラスなのだが、野球のセンスもピカイチで、投手としてすでに頭角を現している。
今年の夏の甲子園予選は四回戦で敗退してしまったけれど、一年生ながら出場機会があったのは彼だけ。
でも彼は、礼儀正しく先輩たちと話をする野球部員とは少し違い、いつも気だるい感じで、先輩にも容赦なく自分の意見をぶつけるような変わり者だ。
とはいえ、そのちょっと力の抜けた様子がかっこよく、女子生徒の熱い視線が常に向いていて、今日も数人の見学者が黄色い声援をあげている。
「へっぴり腰じゃないもん。大丈夫だから。ありがと」
「お前、自分の顔見た?」
百八十センチを超える身長の彼は、切れ長の目に高い鼻を持つかなり顔面偏差値の高い男の子。
私と同じ一年生で同じクラスなのだが、野球のセンスもピカイチで、投手としてすでに頭角を現している。
今年の夏の甲子園予選は四回戦で敗退してしまったけれど、一年生ながら出場機会があったのは彼だけ。
でも彼は、礼儀正しく先輩たちと話をする野球部員とは少し違い、いつも気だるい感じで、先輩にも容赦なく自分の意見をぶつけるような変わり者だ。
とはいえ、そのちょっと力の抜けた様子がかっこよく、女子生徒の熱い視線が常に向いていて、今日も数人の見学者が黄色い声援をあげている。
「へっぴり腰じゃないもん。大丈夫だから。ありがと」
「お前、自分の顔見た?」